2020年6月17日7:00
ヤマトホールディングス(YHD)傘下のヤマト運輸は、EC事業者向け新配送商品「EAZY(イージー)」の提供を2020年6月24日から開始すると発表した。
「EAZY」は、EC利用者・EC事業者・配送事業者のすべてをリアルタイムなデジタル情報でつなぐことで、購入・配送・受け取りの利便性と安全性、効率性を向上させ、ECの持続的な成長を実現する「ECエコシステム」の確立に向けた新配送商品であるという。
6月24日からZOZOが運営するファッション通販サイト「ZOZOTOWN」に提供を開始し、6月25日からはヤフーが運営するオンラインショッピングモール「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」に出店しているストアからの申込受付を開始する。
具体的には、通常の対面受け取り以外に、玄関ドア前、自宅宅配BOX、ガスメーターBOX、物置、車庫、自転車のかご、建物内受付/管理人預けなど、利用者の多様な指定場所での受け取りに対応する。さらに、クロネコメンバーズの利用者は、コンビニエンスストアや宅配便ロッカーPUDOステーション、宅急便センターでの受け取りなどの選択も可能だ。
また、従来、受取場所の変更は、配送事業者によって締切時間が決められていることもあったが、「EAZY」では配達員が配達する直前までWebサイトで受取場所の変更が可能だ。そのため、急な用事やその時の天気など利用者の都合に合わせて、受取場所を自由に変更することができる。
また、宅急便同様、配達時間の指定が可能なため、いつ指定の場所に荷物が配達されるか分からないといった不安を解消するそうだ。
配達完了後、リアルタイムに配達完了メールが利用者に通知される。また、非対面での配達を指定した場合は、メールに記載されるURLから配達員が荷物を置いた場所を撮影した写真を確認できる。
さらに、外部パートナー「EAZY CREW(イージー クルー)」と連携し、高効率な配送システムの実現を目指す。今後、「EAZY CREW」には、ECエコシステムを構築する重要なパートナーとして、配送支援や教育、業務などをサポートすると同時に、運転免許を保有していない人でも使用できる次世代モビリティを提供することで、持続的な関係性の構築を目指すという。
2020年10月以降には、EC事業者のサイト内で受取場所を予め指定できる機能を追加すると共に、これまでのコンビニエンスストア、PUDOに加え、約1万店の宅急便取扱店も新たな受取り場所として順次拡大する。
さらに、よりセキュリティの高い個人情報レス伝票の開発や、何軒後に荷物が配達されるかがわかるリアルタイムトラッキングシステム、国土交通省に選定された「顔認証システムを活用した配送効率向上」による顔認証やスマートキーを活用したイエナカ配送など、デジタル技術を用い、より安心でより便利な受け取り機能の追加を予定している。