京王百貨店が戦略的情報活用基盤の刷新に「Oracle Cloud Infrastructure」を導入(日本オラクル/アシスト)

2021年9月21日20:54

日本オラクルとアシストは、2021年9月16日、京王百貨店が、同社が推進するデジタル・トランスフォーメーション(DX)視点のレガシーシステム・モダナイゼーションにおいて、全社的な戦略的情報活用基盤の刷新に「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」で提供される「Oracle Autonomous Data Warehouse」を導入したと発表した。「Oracle Autonomous Data Warehouse」上に、全社員が利用する顧客情報や販売情報などのさまざまなデータをシームレスに取り込める統合情報基盤「Keio Department Store Data Lake(KDSDL)」を構築することで、リアルタイムなデータ活用を促進し、利用者の変化や多様性に迅速に対応するデータドリブンな業務変革に貢献していくという。

京王百貨店は、2019年10月にデータソースとなる ERP の刷新を行った際に、「Oracle Autonomous Data Warehouse」をエンタープライズ・ウェアハウスと位置づけ、「OCI」上に移行した既存のBIツールを連携した「KDSDL」の稼働を開始した。これにより、数千万件におよぶ大量のデータを数秒で処理できる高速な集計、応答性能を低コストで実現している。また「Oracle Autonomous Data Warehouse」では、自律機能により管理や拡張、監視、チューニング、バックアップが全て自動化されているため、データの増加にもデータベース管理者によるチューニングが不要で、常に最適なデータベース性能を維持しながら、システム管理者の負担を大幅に軽減している。さらに、店頭POSからの全ての取引明細データをリアルタイムに受信し、店舗や売場といった管理レベルの集計をほぼリアルタイムなものとし、店舗におけるタイムリーな情報把握を実現している。

今回の戦略的情報活用基盤の刷新では、Oracle PartnerNetwork(OPN)パートナーであるアシストが提供する「Oracle Cloud環境構築支援サービス」、オラクルのコンサルティング部門が提供する「Rapid Start Service for Autonomous Data Warehouse Cloud 」を組合せ、約1カ月での短期構築および導入展開を実現している。役割は、アシストが、クラウド環境設計、構築、「Oracle Cloud Infrastructure FastConnect」の専用線接続およびクラウド環境運用の支援を、オラクルのコンサルティング部門が既存のBIツールと「Oracle Autonomous Data Warehouse」の連携、データ移行を実現している。

一連の実績を踏まえ、京王百貨店ではネット受注の配送連携強化を図るため、次にお中元やお歳暮時の店頭ギフト受注を一元管理するギフト配送システムを新たにギフトシステムと配送システムに分離したシステムに刷新し、「OCI」上の「Oracle Database Cloud Service」で稼働させた。それらのデータは全社員が利用可能な「Oracle Autonomous Data Warehouse」上の「KDSDL」に集積され、ネット受注の配送統合や、バイヤーによるギフト購入のトレンド分析、人気商品の在庫切れの予防への活用など、商戦機会の最大化に活用されている。

 

New Retail Navi編集部

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