室蘭市にAI技術を活用した観光施設の利用状況可視化ソリューション提供(ニューラルポケット)

2020年6月4日7:00

ニューラルポケットは、このほど、室蘭市において、画像解析AI技術を活用して、観光施設の集客力向上に向けて利用状況の可視化ソリューションの提供を開始した。ニューラルポケットが、室蘭市と連携しまちづくりにAIを活用するのは、北海道内初の取り組みとなる。

画像解析AI技術を活用した観光振興や街づくりの推進を支援(ニューラルポケット)

ニューラルポケットは、画像や映像を解析する独自のAI技術の研究開発と事業化を行っており、スマートシティ、モビリティ、デジタルサイネージ(広告)、ファッション等の領域におけるAI活用を支援している。

一方、室蘭市は、平成30年度より国土交通省の地方再生モデル都市に選定され、室蘭市のJR室蘭駅周辺地区において、図書館をはじめとした公共施設整備のほか、フェリー航路を生かした取り組みなどを進めており、多彩な広域交流の促進を図り、賑わいの再生を目指している。国土交通省においては、これらの取り組みを後押しするため室蘭市に対し集中的な支援を実施しており、その一環として、国の職員等によるハンズオン支援(地方再生パートナー制度)を実施している。

このような状況の中、地方再生パートナーを介し、ニューラルポケットと室蘭市の交流がはじまり、地方再生モデル都市の事業地区である室蘭駅周辺地区をはじめとする室蘭市の賑わい創出に向け、ニューラルポケットが有するAI技術を活用していくことで、まちづくりを高度化し、社会貢献を図ることを目的に連携を開始した。

同取り組みでは、まず第一弾として室蘭市にある「道の駅 みたら室蘭」において、売り場や飲食スペースに配置した、デジタルサイネージ型のカメラ筐体等を用いて、施設の来訪者の人数や属性情報、動線の取得・可視化を実施する。解析結果を基にして、「道の駅 みたら室蘭」において、より観光客のニーズにあわせた売り場設計や商品・飲食メニューの提供を行い、室蘭市の観光の魅力度のさらなる向上につなげていくそうだ。

今回の取り組みにおいては、設置するカメラ筐体で取得する映像については、保存を行わず、映像から特徴量を抽出し、個人を特定できない抽象化されたデータに加工処理された後即時破棄を行う。また、ニューラルポケットや室蘭市が保有する一切の個人情報との紐づけも行わない。施設の来訪者に対しては、IoT推進コンソーシアム、経済産業省及び総務省が策定している「カメラ画像利活用ガイドブックver2.0」に準拠した一般的な掲示を実施する。

今後、ニューラルポケットとして、室蘭市において「道の駅 みたら室蘭」およびその他観光施設における来訪車両の分析を通じた観光施策の向上に取り組むと同時に、観光振興以外のインフラ整備や福祉・交通分野での活動にも参画していく予定だ。より広範囲の市政に、AI技術を提供していくことで、街づくり・市政のさらなる高度化やSociety5.0の実現に貢献していきたいとしている。

New Retail Navi編集部

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