ランシステム、「スペースクリエイト自遊空間」で生体認証を活用したセルフ店舗システム運用へ

2019年12月5日21:15

複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」を主とする店舗運営事業、システム等の外販事業等を展開する「ランシステム」は、ディー・ディー・エス(DDS)と提携し、同社が展開する店舗での「セルフ店舗システム」に、オンライン認証規格 FIDO(Fast IDentity Online)に準拠した認証基盤「マガタマプラットフォーム」を採用した。FIDO認証による本人認証は2020年1月に、自遊空間 池袋西口RODA店で運用を開始予定だ。

第6回 FIDOアライアンス東京セミナーの展示ブースでDDSとランシステムがデモを実施。会員証のモバイル化も図る

スマートデバイスを利用して生体認証で会員認証

ランシステムでは、複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」店内システムの自動化によって、従来のカウンターにおける対人オペレーションからセルフオペレーションでの利用を可能としている。また、「セルフ店舗システム」では、会員登録から、店舗での入場/決済/退場をセルフで行うことが可能だ。来店者の入場制限機能を持ち、時間課金もしくは販売処理に対して、現金、クレジットカード、交通系ICでの決済ができる。また、既存システムとの部分的な連動も可能だ。

今回のFIDO対応セルフシステムでは、会員のスマートデバイスを利用して生体認証(指紋もしくは顔)で一意の情報を認証する。同システムには電子錠システムも含まれており、既存の設備の電気錠やドアにも対応できるという。

現在、インターネット端末を利用できるサービスを提供する自遊空間の一部地域では、利用者が公的証明書等(本人確認書類)をインターネット端末利用営業者に提示する必要がある。生体認証を行う今回のFIDO認証システムとの連携により、本人確認が速やかに行えるようになり、オペレーションコストの低減とユーザーへの利便性の提供が可能となる。

人材不足を解決する仕組みとして展開

また、施設利用の入口となる認証基盤は 24時間365日安定して利用できることが前提となるため、今回協力を得たDDSでは、アベイラビリティー・ゾーン(AZ)による高可用性を実現可能な日本アイ・ビー・エムのIBM Cloudをインフラとして選択し、FIDO認証基盤「マガタマプラットフォーム」を構築している。国内AZやハイブリッドクラウド・マルチクラウドに対応したIBM Cloudを利用することで、今後の利用目的の拡大にも柔軟に対応していくそうだ。

ランシステムでは、DDSと協力し、FIDO認証を備えたセルフ店舗システムを全国の自遊空間店舗に加え、漫画喫茶、カラオケ店、コワーキングスペース、レンタルオフィスやホテルなど、今後深刻化が予測される人材不足を解決する仕組みとして展開していくという。

New Retail Navi編集部

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