ネットプロテクションズの後払い決済与信審査システム、ISIDがシステム・データ分析基盤をAWS上に構築支援

2019年11月27日19:15

未回収リスク保証型の後払いサービスを展開するネットプロテクションズが2019年11月27日に即時与信実装や不正検知手法の大幅刷新についての記者説明会を実施した。同サービスは、電通国際情報サービス(ISID)の協力を得て、与信システムを構築している。

与信審査システムの特徴を説明したネットプロテクションズ マーケティンググループ シニア・プロデューサー 長谷川 智之氏

ネットプロテクションズの後払い決済サービス「NP後払い」は、2002年に国内で初めて、EC事業者の利用者が購入代金の未回収リスクを保証した後払い決済サービスとなった。すでに、4万1,500社が利用しており、国内で最も取扱高の多い後払いサービスであると同社では自負している。

今回のサービスでは、システムおよび膨大な取引データを処理する分析基盤をすべて「AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)」上に構築しており、「稼働率99.99%の実現を目指します」とネットプロテクションズ マーケティンググループ シニア・プロデューサー 長谷川 智之氏は意気込みをみせた。

システムを構築したISIDでは、今回の与信システムの特徴を3点あげている。

①システム・データ分析基盤をAWS上に構築。AWSが持つスケーラビリティを活用することにより、今後の取引量増加や繁忙期に柔軟に対応できるシステム
②システム設計手法として、1つのアプリケーションをビジネス機能に沿った複数の「小さいサービス」に分割・連携させることでソフトウエアを構成するアーキテクチャ設計手法である「マイクロサービスアーキテクチャ」を採用した。同アーキテクチャは変化に強く、スケールしやすいという特長があり、ネットプロテクションズの今後のビジネス展開に迅速に対応することが可能なシステム構造となる
③機械学習プラットフォームとして「Amazon SageMaker」を活用。大量データをAIが短時間で処理し、作成した審査学習モデルの推論結果を、与信審査や不正利用判定等の審査ロジックとして反映している

※システムの特徴(ISID)

ネットプロテクションズでも、AWSにより、処理スピードや処理件数を柔軟に拡張可能だという。また、処理限界によるイレギュラーな停止や遅延が軽減できる。さらに、マイクロサービス化により、仮に処理限界による停止が発生した場合でも、一部機能の停止にとどまるため、サービス全体として稼働できるとしている。

ネットプロテクションズでは、今回構築したシステムを「NP後払い」以外にも「atone」や「NP掛け払い」など既存のサービス、新規構築サービスへの適用も視野に入れるそうだ。

New Retail Navi編集部

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