2019年11月26日7:00
博報堂の専門組織である博報堂行動デザイン研究所は、情報をプールする生活者を捉えるデジタル時代の行動デザインモデル「PIXループ」を開発したと発表した。
スマートフォンやSNSの普及により生活者の情報/消費行動は大きく変化しているという。今どきの生活者は、ネット通販サイトの「買い物カゴ」や写真共有アプリの「いいね」などサイトやアプリの特性を使いこなして自身に相応しい情報を巧みに貯め、「行ってみた」「やってみた」など所有や購買に固執せずとも気持ちを満たせる行動を積極的に取っているとした。そのため従来のマーケティング手法では捉えにくい層となっているそうだ。
博報堂行動デザイン研究所は、そういった生活者は“情報行動”と“消費行動”を明確に区別しておらず、『Pool (情報を引き寄せ貯めておく)』⇒『Ignite (気持ちに火が点く)』⇒『eXpand (体験をやってみて情報圏を拡げる)』という行動をループさせながら自己充足を図っていることを発見、次世代型行動デザインモデル「PIXループ」を開発したという。同生活者主体の情報/体験行動ループの中に、いかに企業/ブランドが入り込み、消費(購買/契約)行動に結びつく施策をプロットしていけるかがこれからのマーケティングの成否を握ると考えている。
同研究所ではこのモデル化に合わせて「PIXループプラニングWAY」も開発した。「PIXループ」を基盤に、生活者を動かす行動デザインを4つのフェーズで捉え、プラニングしていくという。