2019年10月21日11:00
国内では、店員の負荷軽減に向け、注文対応や会計業務を軽減に向け、タッチパネル対応のセルフキオスクを提供する企業が増えている。国内では、寺岡精工、I’mUと大江電機、ビジコム、芝浦自販機などが対応したソリューションを提供している。
インバウンド対応、軽減税率対応でも注目
日本では、飲食業界などにおいて、人手不足の解消などが課題となっている。また、2019年10月1日より軽減税率制度が実施されており、外食サービスでは、店内飲食の場合は 10％、テイクアウトは 8％という税率となっているため、その対応も必要だ。タッチパネルの自動精算機では、利用者自身がメニューを選び、決済まで可能なため、店舗オペレーションの効率化に加え、省人化を図ることが可能だ。また、多言語対応すれば、増加するインバウンド旅行者にもスムーズに対応できる。
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寺岡精工は、キャッシュレス専用の縦型タッチパネル式券売機「DeliousLio（デリオスリオ）キャッシュレス」を2019年4月 15 日より全国の外食企業・飲食店・ホテル・イートイン併設の商業施設等に提供している。「DeliousLio キャッシュレス」は、クラウド型マルチ決済サービス「Payoss（ペイオス）」を導入することで、クレジットカード・各種電子マネー・モバイル決済にも対応。また、現金機とキャッシュレス機との併用もでき、カウンターデザインや用途に合わせて、「スタンド型」や「カウンタートップ型」が選択が可能だ。訪日外国人客にも利用しやすい仕様となっているそうだ。また、注文画面は縦型 22 インチ液晶ワイド画面を採用。
DeliousLio キャッシュレススタンド型、DeliousLio キャッシュレスカウンタートップ型（寺岡精工）
大江電機と、POSシステム企業I’mU Inc.でも、QRマルチ決済プラットフォーム「StarPay」を提供するネットスターズと業務提携し、大江電機の「店舗管理ソリューション」と「StarPay」を連携させ、QRコード決済展開を行っている。両社のソリューションでは、外食企業・飲食店・ホテル・イートインなどに対応している。
カフェ向けの15インチタイプ（大江電機）
ビジコムは、タッチパネルPC「Seav」シリーズに新たにキオスク型27inchのWindowsタッチパネルPCを2019年8月6日より販売開始している。「Seav-27」は従来のラインナップにはなかったキオスク型27inchモニターを搭載。上段部・下段部の脱着が可能な設計なので運搬設置が容易なうえ、据置・壁掛け対応などお店の環境にあわせて利用可能だ。タッチパネルの操作に適したWindows 10を搭載しているので、さまざまな用途での利用が見込まれる。レシートプリンタ内蔵でスマートでフットプリントが小さい洗練されたデザインとなる。支払いは、QR決済に使える2Dバーコードリーダーを搭載しており、無人でのキャッシュレス決済などにも対応できます。飲食店や小売店での「券売機」「セルフレジ」としての利用や、遊技場などでの「チケット発券機」としても利用できるほか、タッチパネルの特長を生かしたデジタルサイネージとしても活用可能だ。
「Seav-27」は、サイネージ、店舗の決済、観光案内、チケット発券といった用途での活用が可能
R・ベッカーズ、一蘭などで採用も
東京都豊島区の R・ベッカーズ池袋東口店では、セルフ注文キオスク端末を導入した。同店舗は、これまでにスマートフォンなどから事前注文・決済ができるモバイルオーダーサービス「O:der（オーダー）」（提供：ショーケース・ギグ）を取り入れていたが、今回の端末導入により、事前注文とセルフ注文の 2 つに対応した。
R・ベッカーズ池袋東口店では、セルフ注文キオスク端末を導入
また、芝浦自販機が製造した機種は、天然とんこつラーメン専門店の一蘭にも設置されている。道頓堀店別館にて2019年9月よりLINE PayやPayPayなども利用可能なキャッシュレス食券機の試験導入を開始した。10月1日からは同食券機でクレジットカードでの決済も可能となっている。
一蘭では対応言語も他の食券機の4言語(日本語、英語、韓国語、北京語繁体字)と北京語簡体字を加えた
海外利用者の評判も好評だという
海外のファーストフードチェーンなどでは、タッチパネル対応のセルフレジが数多く見受けられる。日本でも同様に広がるか、その動向に注目したい。
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