「China International Self-service, Kiosk and Vending Show 2019」レポート、中国の自販機市場は?

2019年9月8日16:26

中国上海で「China International Self-service, Kiosk and Vending Show 2019」(CVS)が2019年4月25日~27日まで開催された。市場が飽和する日本に比べ、中国の自動販売機は大きな成長が期待されている。

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中国の自動販売機市場は2018年末で30~40万台程の出荷となっているが、普及の兆しを見せている。例えば、600万台以上が普及する世界第一の米国、約500万台と第二位の日本に比べ数値的には少ないが、人口面から考えても今後大きな成長が期待される。関連企業によると、「2020年には100万台を突破すると見込まれます」という話も合った。

自動販売機の市場を見ると、日本では、飲料系の自動販売が多いが、中国ではさまざまな形状の自動販売機が流通している。さまざまな商品を並べることが可能な安価なハードウェアの普及、AlipayやWeChat Payといったモバイルペイメントの普及が見られ、それも中国の自動販売機ビジネスを後押ししている。

自動販売機のデジタル化が進行

中国では、職場やマンションなどにボックス型のAI自動販売機を設置する動きも見受けられる。画像による動体検知、カメラによる棚ごとの認識、重力検知といった方法がある。中国では2018年まではAIがブームとなったそうだ。一方で、商品を置き換えるといった安全性が懸念されており、日本の自動販売機のように人目に付かないシーンでの設置は難しい。そのため、ある程度人目に付く場所など、設置場所は限られる。また、認識率も100%ではないため、現在も0.01%の誤差を埋めるために努力が続けられている。さらに、RFIDによって商品を認識するサービスも登場しているが、タグの取り付けの手間、コストの負担がある。

支払い面では、AlipayとWeChat Payに加え、銀聯の非接触決済機能である「Quick Pass」といったNFCによる支払いに対応している端末もある。また、顔認証や指紋、静脈認証に対応した機器も登場している。モバイル決済のプレイヤーも生体認証を積極的に進めており、日本では、生体認証のプライバシーの問題を懸念する声もあるが、中国では日本ほど問題視していないそうだ。

そのほか、中国では、スクーターを利用する人が多くみられるが、家でのスクーターの充電時、その時間が長くなるとコンセントの温度があがり、スクーターが燃焼してしまう問題が発生している。そこで、政府主導で充電サービスを推奨しており、時間ごとの支払いをQRコード決済で行っている。

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New Retail Navi編集部

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