2019年11月20日22:17
近年、国内でもクレジットカードやデビットカードの接触IC対応/非接触IC対応が進んできた。店舗でもさまざまな支払いに対応する必要があるが、「3面待ち」対応の決済端末により、従業員の対応不可を軽減でき、インバウンド等の決済利用者も店員にカードを渡さずに決済が行われるケースが増えると期待されている。
①磁気ストライプ、②接触IC、③非接触IC決済の同時待ち受けに対応
国内では、安心・安全な決済取引に向けて、クレジットカード(接触IC)および、決済端末の100%IC化が進められている。クレジット取引セキュリティ協議会の「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画」を公表しており、2020年3月の期限も迫り、カード会社や対面加盟店の対応も佳境を迎えている。
また、VisaやAmerican Express、Mastercardといった国際ブランドは、非接触IC(EMVコンタクトレス)決済の推進にグローバルで力を入れている。日本ではVisaが「タッチ決済」、MastercardやAmerican ExpressがContactlessという名称で展開している。VisaやMastercardでは、グローバルでのタッチ決済の名称はすでに設けていないほど、多くの地域で非接触決済の浸透が進んできた。
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国内では、接触ICカードについては普及が進んできたが、店員にカードを預けて決済してもらうことが多い。また、タッチ決済やコンタクトレス決済というと、FeliCaベースの支払い手段を連想するため、店員が操作に慣れていないケースも見受けられる。
その対策として、国内メーカーでもカード利用者のセルフ操作に対応するケースが進んできた。パナソニックでは、2017年2月に、マルチ決済サービスに対応したPOS接続型マルチ決済端末「JT-R600CR-01(ユニット型)」、「JT-R610CRシリーズ(組込型)」を発表。磁気ストライプ、接触IC、非接触IC決済に対し、同時待ち受けに対応した。①磁気ストライプ、②接触IC、③非接触IC決済という「3面待ち」に対応しているため、カード利用者が自ら決済手段を選択することが可能だ。
すでに海外では、利用者自らがレジでカードを端末に挿入、もしくはタッチするケースが見受けられる。現在は、グローバルベンダーのIngenico、Verifone、PAXなども日本に進出しており、海外同様に3面待ちに対応可能だ。また、ロイヤルゲートのオールインワンマルチ決済端末「PAYGATE Station(ペイゲートステーション)」も3面待ちに対応している。現在は、コンビニエンスストア、ファーストフードチェーンなど一部の店舗に限られるが、今後は「3面待ち」対応の加盟店が増え、海外同様の形態で決済されるケースが増えてくると思われる。
※ロイヤルゲートのオールインワンマルチ決済端末「PAYGATE Station」
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