旅行や家電など後払いの未適用領域を責めるPaidy、2020年末までに1,100万アカウントを見据える

2019年10月24日20:25

国内のEC市場は成長を続けており、BtoCのマーケットは2018年で約18兆円であり、その約半分を占めるデジタルコンテンツ、旅行などのサービス系は後払いとしてそれほど利用されていなかった。また、未回収リスクの面から、家電やブランド品など、比較的高額な商品は後払いの対象からは外れることが多かった。そんな中、Paidyでは、旅行、家電など新たな領域でのサービス提供にチャレンジしている。

Paidy 代表取締役 杉江陸氏

同領域へチャレンジする企業の1つが翌月後払いサービスを展開するPaidyだ。同社では、直近の動きとして、全国約2,600の宿泊施設と提携している一般社団法人日本旅館協会は、2019年9月17日に記者説明会を開催し、業務提携を発表した。また、ビックカメラおよびコジマ運営する 2 つのインターネット通販サイトに「Paidy 翌月払い」を導入する予定だ。導入時期は、「ビックカメラ・ドットコム」へは2019年12月より、「コジマネット」へは 2020年1月となる。

[auth]

すでにPaidyでは、宿泊において、ダイナテックのネット予約システム「Direct In」などに決済サービスを提供した実績がある。また、旅行分野ではエボラブルアジアの「エアトリ」にて国内航空券購入で使用可能だ。

同社が新たな領域へ展開できる要因として、競合の後払い事業者の場合、決済上限金額が5~10万円だが、20万円までの支払いが可能なため、旅行取引などにも応用しやすいとしている。注目される未回収リスクに関しては非公表だが、これまでの旅行業との提携では加盟店手数料を下回る形で推移しているという。

Paidyは、2014年10月にサービスの提供を開始。決済は、メールアドレスと携帯電話番号、SMS(ショートメッセージサービス)もしくは自動音声で案内する、本人確認のための4桁の認証コードの入力で行う。会員登録不要で、クレジットカード情報を入力する必要もないため、7割の女性ユーザーを中心に利用されている。

決済処理は平均0.51秒であり、非常に早いAIのエンジンを持っていると同社では自信を見せる。「Paidy 翌月払い」で決済した代金は、翌月まとめてコンビニエンスストアや銀行振込、口座振替で支払い可能だ。中でもコンビニでの支払いのニーズは高く、100人中85人が支払いを行っている。現在、同社のアカウント数は240万を突破し、年末までに500万アカウント、2020年末までに1,100万アカウントを見据えている。

[/auth]

New Retail Navi編集部

New Retail Navi編集部

流通やコマース動向、テクノロジーやマーケティングの最新動向を紹介しています。

関連記事

最新情報

PAGE TOP