フェリシモにRPA「ブレインロボ(BrainRobo)」を導入(ブレインパッド)

2020年3月17日20:00

ブレインパッドは、カタログ、ウェブサイトを使った通信販売をはじめダイレクトマーケティング事業を行うフェリシモに、RPA「ブレインロボ(BrainRobo)」を導入したことを発表した。これにより、在庫管理やカタログの印刷原稿チェックなどの業務を自動化し、年間約3,000時間の工数削減に貢献したという。

フェリシモは、かねてより積極的なIT活用に取り組み、業務効率化を目的としたさまざまなITシステムを導入している。その結果、個々の業務効率は向上したものの、複数のITシステムを併用することによって生じるシステム間の連携などは人間の手で行うこととなり、その煩雑化と属人化が新たな課題となっていた。フェリシモは、同課題の解決とさらなる業務効率化に向けて、ブレインパッドの支援のもと「ブレインロボ(BrainRobo)」を導入し、工数削減に成功した。

AIによる文字抽出マッチングロジックでカタログ原稿の高精度なチェックの自動化を実現(ブレインパッド)

また、RPAの活用を社内に浸透させるために、ロボットをキャラクター化して「フェリシモ こびと隊」と名付け、社員と共に業務を行う仲間としてRPAを迎え入れるというユニークな取り組みも実施している。

フェリシモの調達部門では、利用者からの受注数を予測するとともに、在庫の過剰や不足を算出する作業を毎日実施しているが、同業務は重要であるがゆえに属人化が進んできていた。

そこで、ブレインパッドは、「ブレインロボ(BrainRobo)」を用いて、在庫数の計測とシステムへの入力作業をすべて自動化するプログラムを構築した。これにより、月あたり約40時間の作業がゼロとなるだけでなく、その時間を仕入れ先との交渉などの人間にしかできない業務に充てられるようになり、調達実績も向上したという。

加えて、ロボットによる在庫チェック回数を増やすことで受注予測の正確性が増し、発注ロス率が大幅に軽減するという効果も出ている。

商品カタログを用いた通信販売事業において、商品カタログの印刷原稿のチェックは、利用者の欲しい商品を正確に提供するために極めて重要な業務だ。同チェック業務では、商品のマスタデータと印刷原稿を照合し、商品名・商品コード・価格等が正しく記載されているかの確認が行われる。作業に慣れた社員でも1商品につき1分は要するため、商品数が300個の場合は5時間かかることとなる。加えて、カタログ1種につき初稿から最終稿まで複数回チェックを行うため、これらのチェックを全て人間が実施するには膨大な工数が発生していた。

ブレインパッドは、同チェック業務を自動化するべく、原稿のPDFファイルからテキストデータを自動抽出しマスタデータと照合するプログラムを構築した。この結果、原稿チェックが数秒で自動的に完了できるほか、チェックの見落としがなくなり、業務時間の大幅な削減に貢献したという。

なお、同テキストデータの自動抽出はOCRではなくAI技術による文字抽出とマッチングロジックにより、OCRよりも安価にかつ精度の高いチェックを実現している。

New Retail Navi編集部

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