ストレス軽減、モールのコンビニエンス化、情報発信力向上、インバウンド対応、ES向上でスマートモール実現へ(イオンモール)

2019年11月19日12:00

イオンモールは、国内外の企業と連携して、同社初となるデジタル機器の開発と検証を進め次代の「スマートモール」の実現に取り組んでいる。

小型AIインフォメーション(イオンモール)

取り組みにあたっては、中国、アセアンで展開するモールで先行して取り組むデジタル技術の効果測定や、全国のイオンモールで顧客からもらった多様な見、要望をもとに、独自技術を有する国内外の有力パートナーと同社の協創体制を築きながら実証を重ねて開発を進めた。

まずはイオンモール幕張新都心をパイロット店舗として、イオンモールに来店する顧客の「ストレス軽減」、「モールのコンビニエンス化」、「情報発信力」を高める、「インバウンド対応」や「ES向上」に繋がる省人化・省力化の視点で機器を導入し、効果を見ながら全国への水平展開を進める。

小型AIインフォメーションは具体的に、タブレットとマイクで構成された小型の案内システムとなる。インフォメーションへ行かなくてもいいように各所に配置し、音声でトイレやATM等の館内施設やバスの時刻表など、よくあるお問合せのほか、ショップ名や買い物の目的を話しかけると該当するショップを案内する。日本語の他に、英・中・韓の3か国語に対応し、海外からの顧客も利用可能だ。

お買い物ナビ(店舗横断型商品検索)は、館内一か所で目的の商品を探索したい、その場で商品を比較したいという顧客の要望を解決するため、モール内専門店の商品を店舗横断で検索し、商品と店舗を案内する店舗横断型商品検索システムの実証実験を行うものだ。商品カテゴリーやフリーワードでの検索、絞り込みのほか、画像検索のアルゴリズムを用いて、手持ちの画像や検索結果の商品に似た商品の検索が可能だ。

「ショッピングモビリティ」は、疲れず楽しくショッピングしたいという要望に応えるべく、多数の顧客に試乗してもらい大きな荷物を入れる事ができるカゴの新設、年配の顧客が安心して操作ができるハンドル設計、長時間乗っても疲れにくいクッション性の高いシート導入等、多数の意見を取り入れた同社オリジナルのショッピングモビリティとなる。

スマホ充電器レンタルスポットは、スマホ充電器のレンタル・返却ができるチャージスポットを設置するもの。バッテリーを借りて、充電が終わったら返却できるスポットを館内複数個所に設置することにより、スマートフォンや各種モバイル機器の充電切れを気にせずに、買い物や食事ができるという。

両面シースルー天吊りバナーは、全館プロモーションや季節装飾用の天吊り装飾バナーを透明LED付きフィルムを利用したサイネージに置き換えたもの。透明サイネージを使うことにより、透過画像や動画放映など、新たな館内装飾や、ビジュアル表現が可能になる。また、デジタル化することで、これまで閉店後省力化とともに布や紙資源の削減を図るという。

片面シースルーLEDフィルム(サイネージ)は、これまで実現できなかった吹抜けガラスでの全館プロモーションやセールスバナーを透明LED付きフィルムを利用したサイネージに置き換えたもの。透明サイネージを使うことで、透過画像や動画放映など、新たな館内装飾やビジュアル表現が可能になる。また、デジタル化することで、省力化とともに布や紙資源の削減を図る。

インフォメーションには、ポケットサイズの翻訳機「ポケトーク」を用意する。74か国語に対応し、インフォメーションカウンターを訪れた海外の顧客に対応できる。

タブレット利用の映像通訳「みえる通訳」は、インフォメーションにて、タブレットで通訳オペレーターにつながり顧客との接客をサポートする映像通訳サービスで10カ国語に対応する。

専門店従業員向け業務用タブレット「イオンモールワークス」では、モールに出店する専門店にアプリを活用した業務改善サービスを推進する。タブレットに専用アプリを搭載し、各種届出書の申請・承認、イオンモール事務所からの文書やアンケートの配信、チャット機能によるコミュニケーション機能を備えている。専門店従業員の業務を効率化するとともに、ペーパーレス化を推進するそうだ。また、専用通信環境においてもタブレットをモール館外へ持ち出すと自動的に電源OFFする仕組みを導入する。

New Retail Navi編集部

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