商品棚とデジタルサイネージ併設の次世代型店舗「QRECS」開発(SBエンジニアリング/ジョルダン)

2020年3月2日18:23

ソフトバンクの子会社であるSBエンジニアリングと、経路検索サービスのジョルダンは、ヤフーが運営するオンラインショッピングモール「Yahoo!ショッピング」の取扱商品などを手に取って体感しながら購入できる、商品棚とデジタルサイネージを併設した次世代型店舗「QRECS(Quick and Real EC Shopping、キュレックス)」を共同開発したと発表した。商業施設や鉄道の駅構内、駅ビルなどに「QRECS」を設置することを想定しており、2020年3月2日から「QRECS」を設置する施設と、出店を希望する「Yahoo!ショッピング」のストアの申し込み受け付けを開始した。

買い物の手順(SBエンジニアリング/ジョルダン)

「QRECS」は、ネット(オンラインショッピング)とリアル店舗の融合を実現した次世代型店舗となる。商品棚とデジタルサイネージを併設しているため、オンラインショッピング限定の商品であっても、サイズや素材などを実際に体感しながら買い物ができるほか、地方の名産品や旬のものなど、リアル店舗には在庫がない商品も購入できることが特長だ。ユーザーは、デジタルサイネージで欲しい商品を選択し、画面に表示されたQRコードをスマホやタブレットのカメラで読み取ることで、「Yahoo!ショッピング」の商品ページに遷移し、そのままオンライン上で購入することができる。購入した商品は指定した場所へ配送されるため、その場からの持ち帰りが難しい大きな商品や重い商品でも気軽に買い物ができるとしている。

「QRECS」を設置する商業施設などは、「QRECS」で商品を販売する出店者から出店料を受け取ることができるため、空きスペースを有効活用して新たな収益を創出することが可能だ。一方、「Yahoo!ショッピング」のストアは「QRECS」に出店することで、ユーザーに商品の実物を体感してもらえるほか、これまでオンラインではリーチできなかったユーザー層へ商品を訴求することができるため、新規顧客の獲得による売り上げの向上が期待できry。また、「QRECS」は一般的なリアル店舗と異なり、現場での接客・レジ対応や在庫調整などが不要なほか、月単位で契約が可能なため、期間限定のポップアップショップの出店やテストマーケティングを低コストで実施できる。なお、今後は多言語対応のほか、「QRECS」にAI(人工知能)を活用したカメラを設置して通過・滞留人数やサイネージの閲覧数、ユーザーの属性などを計測・分析し、表示内容や出店料の検討の参考にするなど、ユーザーや設置オーナー、出店者にとってより利便性の高いサービスの実現に向けて取り組んでいきたいとしている。

New Retail Navi編集部

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