プレシリーズAラウンドで2.2億円を調達、スマートシティ領域への事業展開を加速(scheme verge)

2021年9月10日17:06

scheme vergeは、プレシリーズAラウンドで「環境エネルギー投資」「山口キャピタル」「サムライインキュベート」を引受先とした第三者割当増資による約2.2億円の資金調達を実施した。

2020年のシードラウンドでは「サムライインキュベート」や「DEEPCORE」、高橋理志氏(旅行サービスVoyagin創業者)らより約5千万円の資金調達を実施しており、今回の資金調達をもって当社の累計調達額は約2.9億円となる。

また、 今後のスマートシティ領域への展開を見据え、 松尾豊氏(東京大学教授・人工知能学会理事)および大口敬氏(東京大学教授・次世代モビリティ研究センター長)をアドバイザーとして招聘し、 最新の知見を取り入れた事業開発・プロダクト開発を推進する体制を整えたことを発表した。

今回のラウンドのリード投資家は「環境エネルギー投資(EEI4号イノベーション&インパクト投資事業有限責任組合)」が務め、「山口キャピタル(UNICORNファンド投資事業有限責任組合)」も参画、 そして「サムライインキュベート(Samurai Incubate Fund 6号投資事業有限責任組合)」は前回に続くフォローオンでの出資となる。

2019年に瀬戸内のアート巡りを海上モビリティの面から支援すべくリリースした「Horai」アプリは、 アートファンや地元の方を中心に数千名に利用されるとともに、 国土交通省の「新モビリティサービス推進事業」「日本版MaaS推進・支援事業」に採択されるなど、 MaaSやスマートシティ構築、あるいは観光DXのソリューションとして採用されてきた。 また、「Horai」の開発を通じて構築したシステムを展開することで、 三重県伊勢市や神奈川県三浦半島、 長崎県五島列島など様々な地域におけるMaaSの構築にも活用されており、「スーパーシティ」事業においても「連携事業者候補」に全国5つの自治体で採択されている。

今回の資金調達は、プロダクトの大幅な改良と組織体制の構築を進め、これまで参入してきたエリアでさらに事業の深度を下げていくとともに、新規エリアへの参入を進めてより多くの顧客・エリアの課題解決に貢献することを目的としている。エンドユーザーとローカル事業者を繋ぐプラットフォームとしてプロダクトを見直し、コロナ禍の長期化によりさらに期待が高まっているエリア経営の高度化・デジタル化に資するものにしていくことで、 継続的な都市経営・エリアマネジメントの推進につなげていきたいとしている。

具体的には、 観光や飲食、 小売などローカルビジネス向けに、 複数業態・事業を跨いだワークフロー構築や顧客管理の電子化ができるサービス運営プラットフォーム「Horai for Biz」の開発を進めており、 MaaSや観光DXを進めるうえでの課題解決に役立てていきたいとしている。

また、「Horai」アプリにおいても、①エンドユーザー(観光客)の使いやすさに寄り添ったUIUXの改善、②ローカルサービス(訪問先)の更なる掲載数増、③旅程作成アルゴリズムの大幅な精度向上、によって大幅な改良に取り組む(今冬リニューアル予定)。また、 並行して全国の主要アートプロジェクトへの対応も進め、同アプリを活用できる場をさらに広げていきたいとしている。

New Retail Navi編集部

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