「AI品切れ検知ソリューション」提供を開始(フューチャースタンダード)

2021年8月11日16:50

映像解析AIプラットフォーム「SCORER(スコアラー)」を運営するフューチャースタンダードは、スーパーマーケットなどの店舗における商品陳列状況の確認をAIにより自動化し、品切れした際に通知するサービス「AI品切れ検知ソリューション」の提供を開始する。また、併せて販売パートナーやカスタマイズ開発パートナーを募集する。

メイン画面。セグメンテーション技術で商品棚と商品を推定して表示(フューチャースタンダード)

スーパーマーケットを中心とした小売店では、商品陳列作業の効率化が課題の1つとなる。売れ筋商品で在庫が潤沢であっても商品の陳列遅れにより消費者から見ると欠品になっていたり、棚の商品が少なく売れ残りのように見えると、購買意欲を削いでしまっている。

消費者の購買意欲を低下させずに機会損失を防ぐため、店側は常に商品の陳列に気を配る必要があるが、現状では店舗スタッフが目視で確認し補充を行っており、充分な対策ができていない現状だ。

また、昨今注目されている「スマートリテール施策」は、決済の自動化・キャッシュレス化やPOSシステムによる需給予測でさまざまなソリューション活用が進んでいる一方、在庫状況把握の自動化は導入コストとその効果との兼ね合いで導入ハードルが高く、「陳列」「品出し」と呼ばれる作業についてもロボット化は難しいのが現状だ。

画像解析AIに商品の外観を学習させ、カメラでとらえた画像の商品を認識することで自動的に陳列在庫の状況の把握ができるようになるが、一般的なAI画像解析を活用した陳列確認の場合では数百を超える商品種類がある上、不定期なパッケージ変更により商品外観の学習に多くのコストがかかる。特に生鮮食品は個体差が大きく、外観が似ていてもブランドにより価格が異なることも多く運用の難しさがあったという。

そこで、AI品切れ検知ソリューションでは、商品そのものではなく「棚などの背景情報」を学習することで、在庫が何%あるかを把握する仕組みを開発した。同仕組みは、今までの「商品そのものを学習させる方式」と比べ、およそ94%(同社比)の学習・解析コストの削減に成功した。さらに判定可能範囲も2倍以上の広範囲となる。時系列に沿って在庫率を可視化できるため、機会損失の低減に加え、棚割の最適化など、さまざまな売上向上施策に利用可能だ。

なお、サービス構成は、IPカメラ、解析用PC、クラウドプラットフォーム ※カメラ設置工事費別途となる。初期費用は55万円(税込)から、月次費用は5万5,000円(税込)からとなる。また、検知間隔は1~15分に1回となるそうだ。

New Retail Navi編集部

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