「スマートレシート」社員食堂へ導入、購買データと健康診断データを組合せたデジタルヘルス実証へ(東芝データ)

2021年1月15日18:00

東芝データは、東芝の浜松町本社(東京都港区)と川崎本社(神奈川県川崎市)の社員食堂において、2020 年12月1日より、東芝グループの電子レシートサービス「スマートレシート」を導入したと発表した。東芝グループは、東芝データがスマートレシートによって収集した食生活関連データを、東芝が推進する「精密医療」領域におけるAI技術を活用したデジタルヘルス事業に組み合わせる実証実験を来期より実施し、従業員の健康増進をサポートするという。

実証計画におけるサービスイメージ(東芝データ)

今回、スマートレシートを導入したのは、東芝グループの従業員約1万人を対象とした社員食堂だ。スマートレシートにより、利用者は、食べた日付、メニュー、金額などの利用データの確認に加え、食生活の振り返りを行うことができる。また、東芝データは収集したデータを分析し、個人に合った栄養バランスの良いメニューや野菜不足を補う一品を推奨するお得なクーポンを送付することが可能となり、従業員の食生活の改善のサポートに貢献できるとしている。

今後、東芝データは、スマートレシートを東芝グループの他の事業所の社員食堂にも展開するとともに、社員食堂で収集した食生活関連データと、スマートレシートを導入しているスーパー、飲食店、大手チェーン店などの購買データとの連携を図る。さらに、ウェアラブルデバイス等で収集できる体温・血圧等の日常のバイタルデータとの連携も進め、希望者に対して個別化された健康アドバイスを行うといった、ヘルスケアサービスとしての展開も予定している。

東芝グループでは、「精密医療」領域におけるAI技術として、健康診断データから将来病気になるリスクを可視化できる「生活習慣病の発症リスク予測AI」を事業化している。東芝は、AIがこの発症リスクを下げるための生活習慣改善ソリューションを提案するサービスを2021年度上期から新たに開始予定だ。また、健康診断後の保健指導において、収集した食生活関連データを組合わせて指導内容を個別化する実証試験の来期実施に向け、計画を策定している。東芝データの食生活関連データを利用した健康施策と、東芝の生活習慣改善ソリューションを組み合わせたデジタルヘルスの取組みは、従業員の自律的かつ継続的な健康管理や生活習慣改善を支援できると考えている。

New Retail Navi編集部

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