2021年4月27日22:17
大日本印刷(DNP)とイシダは、総合スーパー(GMS)やスーパーマーケット(SM)、ドラッグストア(DgS)、家電量販店などが推進する「店舗のデジタルトランスフォーメーション(DX)」をトータルにサポートするため、店頭や商品棚に設置する電子棚札、シェルフ型やモニター型のデジタルサイネージ、ICタグ(RFID)などの機器・機材の導入や販促活動の展開について、2021年4月に協業を開始した。
DNPは、流通・小売業の販促施策の企画から、各種コンテンツの制作や店頭開発、運用サポート、デジタルサイネージの提供などの事業を展開している。また、生活者の購買行動のデータ収集・分析・活用によって店舗オペレーションや販促施策を改善し、顧客体験価値(CX)の最大化を支援するサービスを提供している。
一方、イシダは、計量包装値付機やピッキングシステム、店頭での表示システムとしてPOP発行システム、電子棚札システムなど小売業における各種ソリューションを有している。なかでも電子棚札においては日本国内トップのシェアを獲得しているそうだ。また全国のGMSやSMに対する強力な保守・メンテナンス網を構築している。
今回、デジタルデータを活用したマーケティングやコンテンツ制作、サイネージでの配信に強みを持つDNPと、電子棚札や各種機器・システムの提供や保守に強みを持つイシダが連携し、お互いの強みを掛け合わせることで、流通・小売業等の店舗でのDX推進を支援していくそうだ。
具体的には、電子棚札やデジタルサイネージ、商品棚に最適な横長のシェルフ型サイネージなど、各種機器の導入や運用、コンテンツ配信等の支援を両社で提供する。両社が保有する機器や運用・保守のノウハウなどを組み合わせて、流通・小売業等の店舗のDX化をトータルで支援する。
また、個人の行動や嗜好などのデータ分析による最適なコンテンツの提供のほか、販売時点(Point of Sale, POS)情報や在庫情報、天候情報を活用したダイナミックプライシングなど、店頭に設置するデジタル機器を介して、生活者にとって有益かつ魅力的な情報提供を安定的に実現するとしている。
さらに、イシダの重量センシング技術と、DNPのRFID活用ノウハウを掛け合わせて、商品の残量や在庫情報をリアルタイムで把握できる新たなサービスを共同で開発し、2021年秋のサービス開始を予定している。
両社は、流通・小売の多くの企業に向けて、DXを支援する関連機器やサービスなどを提供し、2023年度までに50億円の売上を目指す。