2021年1月29日12:58
JR東日本ウォータービジネスは、2020年12月より本格導入したAIシステム「HIVERY Enhance」実施対象自販機の実績が好調で、未実施の比較対象自販機と比べ全体で1.5%、 金額にして約200万円増収効果があると発表した。
新型コロナウイルスの影響により、鉄道利用者の減少に合わせてエキナカの自販機利用も大きく減少している。2020年は、4~5月の緊急事態宣言後、6月には緊急事態宣言解除、7月Go Toトラベルキャンペーン開始、10月にGo Toトラベルキャンペーンの対象に東京都追加、と状況は日々変化し続けた。一方で、冬の寒さが厳しくになるにつれ感染者数が再拡大するなど、例年とは異なった年末年始のエキナカとなった。
このような先が見えにくく、またこれまでに経験したことがない状況下において、自販機の最適な商品を提供し続けるためには、日々の売上をタイムリーに分析・アウトプットすることが重要だと考えているそうだ。JR東日本ウォータービジネスでは、オーストラリアを拠点とするHIVERY社の「HIVERY Enhance」を活用し、AIシステムが導き出した結果を、飲料補充業務の一助とする取り組みを2020年12月より本格導入した。
導入から1カ月の状況として、 従来の商品補充担当者の経験則とは異なった商品装填指示がAIシステムから導き出され、売上向上の効果が出ている自販機も多くあることから、これまで培ってきた現場担当者の知見と売上データとを掛け合わせた新しいオペレーションスタイルを築き上げ、不透明な時代における最適な自販機商品ラインナップを今後も提供するという。
例えば、鶴見駅 改札内西口コンコースに設置した自販機はブラック缶コーヒーを強化して売上増率が11.6%増となった。また、東京駅 7-8ホーム上に設置の自販機は最も売上増率が高く、39.5%増となった。横浜駅 9-10ホーム上に設置の自販機は、広告掲出商品を多めに装填して売上が8.9%増となったそうだ。