2020年10月7日20:06
チャットボットと会話しながら商品が買えるチャットコマース「ジールス」を運営するZealsは、旅行会社大手のエイチ・アイ・エス(HIS)に「接客DX (デジタルトランスフォーメーション)」の提供を開始したと発表した。
コロナ時代に適した新たな接客体験をつくる挑戦として、旅行プランの相談・コロナ影響の確認・旅行予約・予約後のサポートといった一連の接客体験をオンライン化するデジタルトランスフォーメーション(DX)を開始するという。
HISは新型コロナウイルスの感染拡大により「オンライン販売の強化」を示した。それに伴って本社内にDX(デジタルトランスフォーメーション)推進本部を設置し、新たなテクノロジーを活用したビジネスモデルの構築に投資を進めてきた。
緊急事態宣言やコロナによって店舗従業員の接客機会が減ってしまっている現状にある中、 HISが掲げる”旅行サービスを通じて全世界の一人でも多くの人々に未知なる出会いへのワクワク感と感動を提供していく”を実現するために、 プロフェッショナルな店舗従業員のポテンシャルをフルに発揮するプロジェクトの推進が必要不可欠であると考えたそうだ。
その実現のためには、 店舗で受けられる接客サービスをデジタルの空間に再現する、 接客のDXが急務だった。また、コロナによって外出を避けざるを得ない情勢になっていく中で、消費者の意識は実店舗での接触を嫌うようになった。しかし、ある調査では回答者の約30%が、対面や直接のコミュニケーションを伴う接客を受けたいとも回答している。この結果から、消費者は店舗に出向くことは減ったものの、企業とのコミュニケーションについては肯定的であることがわかる。
対面は求められているが、 接触は求められていないこの現状を、 HISの抱える店舗従業員を生かしながら打開し、円滑且つ継続的にコミュニケーションを図ることのできる新たな接客体験を実現すべく、同サービスの導入に至った。
具体的には、接客DX「ジールス 」として、HISの運営するWEBサイトの膨大なトラフィックと潤沢なプロの接客員を生かす「チャットボット」「有人チャット」「ビデオ接客」といった一連のサービスを導入した。これらをシームレスに連動させ活用することで、ユーザーの不安を確実に払拭するオンライン接客体験を提供していくそうだ。